03/18 17:52 多数の放射性発電機を放置 旧ソ連各地 外信57
【ワシントン18日共同】十八日付の米紙ワシントン・ポストに
よると、旧ソ連各地で放射性同位元素を使った小型発電機(RTG
)が多数、放置され、一部は行方不明になるなど、テロに使われる
懸念が高まっていることがロシア政府がまとめた報告書で明らかに
なった。
RTGにはがんなどを引き起こす放射性物質ストロンチウム90
やセシウムが使われていることから、テロ組織によって通常爆弾に
放射性物質を詰めてまき散らす「汚い爆弾」に悪用される恐れがあ
る。
同紙が入手した報告書によると、グルジアの黒海沿いやベーリン
グ海のチュコト半島などにあった軍の基地がソ連崩壊後、閉鎖され
たためRTGの管理がおざなりになっていた。
同半島にあった八十五基以上のRTGについては一九九七年に五
十二基の調査が行われただけ。うち一部は放射能漏れを起こしてい
たほか、少なくとも一基は行方不明。
一方、グルジア当局は行方が分からない二基の行方を追跡してい
る。
RTGは放射性物質が出す放射線や熱を電気に転換する装置。遠
隔地の基地に設置し、航行標識や通信機器の電源として使用されて
いた。使われていたストロンチウム90などは最大四万キュリーも
の放射能を有していた。
(了) 020318 1751
[2002-03-18-17:52]