03/16 16:36 対テロ戦争、南米に拡大か 米がコロンビア支援強化 外信59
【ワシントン16日共同】マクレラン米大統領副報道官は十五日
、コロンビアのパストラナ大統領が進めるテロ掃討作戦へ米軍の軍
事支援を強化する方針を表明。ブッシュ政権が遂行する「対テロ戦
争」の舞台を初めて南米に拡大する動きとして、米議会内では慎重
論も出ている。
米国務省によると、米政府は装備提供のほか、米軍が麻薬対策の
ために訓練した地元部隊を左翼ゲリラ組織コロンビア革命軍(FA
RC)掃討作戦に参加させる計画。今月中にも軍事支援拡大に必要
な関連法の整備を議会に求める方針。
FARCはテロ組織アルカイダとの関連は指摘されていないが、
米政府が「テロ組織」に指定している。政権内には「米国の裏庭」
(国務省筋)であるコロンビアで起きている掃討作戦を本格的に支
援し、米軍派遣を唱える積極論も根強い。現在の支援は情報提供な
どにとどまっている。
支援拡大の根拠は、FARCの麻薬取引や誘拐テロ、石油パイプ
ライン攻撃などが「米国の安全保障を脅かす」という点。しかし米
議会には対テロ戦争の対象をアルカイダ掃討に限定すべきだとの慎
重論もあり、「コロンビアの内戦に足を突っ込めば抜け出せなくな
る」(民主党下院議員)との意見も出ている。
ブッシュ政権はアフガニスタン攻撃に続き、アルカイダとの関連
が指摘されているフィリピン、グルジア、イエメンに訓練などの名
目で米軍を派遣、対テロ戦争の「戦域」を拡大している。
(了) 020316 1635
[2002-03-16-16:36]