3・13午前NHK衛星1で放送された韓国「KBSニュース」は、中国政府が米朝関係と南北関係の改善に積極的に動き始めたと次のように報じた。
● 北朝鮮のキム・ヨンイル外務次官が訪中していることを中国外務省が認めた。
● 中国外務省の報道官である孔泉氏は、記者会見で、先月訪中したブッシュ大統領からの依頼を受け、米朝対話と南北の交流と協調を北朝鮮に促すと説明した。
● 中国共産党対外連絡部のオウ・カズイ副部長が現在訪韓しており、韓国高官と会談する。韓国政府は、オウ・カズイ氏に南北対話と米朝対話に向け、中国の積極的な働きかけを要請する予定である。
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★日本の外務省も当然このような動きは知っているだろう。
日本政府は、「撃沈不審船」を北朝鮮船舶と決めつける動きを続け、一昨日からは、赤軍派が行ったとされる「拉致(勧誘→拘留)問題」を大きく取り上げている。
「朝鮮併合」という歴史的な課題を抱えている日本は、どこの国よりも早く北朝鮮との国交を正常化しなければならないはずである。
「拉致問題」にしても、本当に北朝鮮からの早期帰国を望むのなら、そのような外交的手順を踏むことで実現できる話である。
これまでの経緯から見て、「拉致問題」を入り口にし続ければ、国交正常化交渉自体が実現できないのだから、拉致されていると主張している人たちも帰国できないという状況が続くことになる。
米国とロシアの関係が雪解けを迎えた結果、北方領土が未解決のままロシアに援助を行った(強いられた)という事態と類似的なことが対北朝鮮でも起こる可能性さえある。
有事立法や軍事力強化のための“敵”として北朝鮮や中国を利用する政策から早く脱却しなければ、アジアの孤児になる恐れがあるだろう。