本日3・8午前NHK衛星1で放送された「ABCワールドニュース」は、アフガニスタン東部で展開されている「アナコンダ作戦」について次のように報じた。
● 「アナコンダ作戦」立案のきっかけ
2ヶ月ほど前の1月にガルデツ(GARDEZ)周辺にタリバンがキャンプを設置したとの情報が入ったことが作戦を立案したきっかけであると報じた。
● 作戦現場にいる下士官への電話取材
[第10山岳師団]※キリギスに駐留していた部隊と思われる
グリフィ軍曹:
「これからどういうことになるかまったくわからない」
「伝えられていることと違っている。敵の数も態勢も。山から攻撃された」
「敵に攻撃されて隠れようと思っても、身を隠す場所さえない。ヘリの援護を受けて、敵が頭を出せなくなった時点でようやく逃げられた」
「10分から30分歩くごとに、攻撃されて応戦する、また、攻撃されて応戦するという繰り返しだ」
「弾薬がなくなりつつある」
[第101空挺師団]※戦闘攻撃ヘリに乗っている部隊のようだ
ヒーリイ伍長:
「空から見ている限り、空爆は効果があった」
グリフィ軍曹:
「地上ではそれほどの効果はなかった」
● 今後の天候予測
ガルデツ周辺は荒天に向かっており、ヘリは基地に帰還した。
● ザヒル・シャーのコメント
3月下旬に帰国を予定しているローマ在住のザヒル・シャーのインタビュー映像が流れ、「アナコンダ作戦」について、「愚かで無益だ」と語っていた。
● ラムズフェルド国防長官の意向
ラムズフェルド国防長官は、「作戦を大きく変えた。作戦は1週間で終わる」と語ったと伝えた。
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いちばん気になるのは、ラムズフェルド国防長官が、「作戦を大きく変えた。作戦は1週間で終わる」と語った真意である。
“作戦を大きく変える”となると、
1) 犠牲が出過ぎるので作戦を中止して撤退する
2) これまでに使用していない武器を使って形勢を逆転する
のいずれかくらいしか思いつかない。
1)は賢明な策だが、2)だとデイジーカッター・熱圧爆弾・化学兵器は既に使っているので、“核兵器”を使用する恐れがある。
漏れ伝わってくる情報だと、ブッシュ政権は、「アフガニスタン戦争」の計画段階から核兵器の使用を考慮してきたようである。
地上部隊が展開しているので、歩兵が拳銃タイプランチャーから小さな核弾を発射させるのか(たぶんこれまで実戦では未使用)、歩兵部隊を“安全圏”まで後退させて「小型核爆弾」を投下することを検討しているかもしれない。
そんな不埒で恐ろしいことをつい考えてしまうのは、
★ とんでもないことを平気で行ってきたブッシュ政権であること
★ これまで、報道関係者がそばにいるとかで隠しきれないものに限り死亡者を公表してきた国防総省が、ヘリの撃墜から地上部隊の苦戦までを公表していること
★ この書き込みのように、わざわざ現地の兵士を電話に登場させて、苦戦を伝える内容まで報道させていること
が根拠である。
「米軍兵士が8名もテロリストに殺され、多数が負傷し、今なお苦戦している」という状況を国民に知らせることで、「核兵器の使用」を正当化しようとしているのではないかと思ってしまうからである。
鉄砲で殺されるのも、核兵器で殺されるのも、殺された人にとっては同じことかもしれないが、放射能や放射線がその地域に長期的に与える被害や核兵器使用を知った世界の人たちの反応を考えると、核兵器の使用は見過ごすことができないものである。
世界の人たちのなかでも、ムスリムに与える影響は計り知れないだろう。
アフガニスタンの勢力構図も一変するだろう。
ブッシュ政権は、つまらないことを考えるよりも、「アナコンダ作戦」を中止し、さらには、「アフガニスタンからの撤退」も行うのがベストの選択である。
イスラム法で統治している国家やムスリムに言いたいや受け入れて欲しいことがあるのなら、まずは、言葉で説得してみたらいかがでしょうか....