03/07 09:53 米公聴会で核テロを警告 密輸情報など相次ぐと指摘 外信38
【ワシントン6日共同】昨年九月の米中枢同時テロ以降、核物質
の密輸や、核物質を使うと脅迫した事件の情報が相次ぐなど、核を
使ったテロの危険性が高いと、米国の専門家が六日開かれた上院で
の公聴会で警告した。
米エネルギー省のローレンス・リバモア国立研究所のハリー・バ
ンタイン博士によると、同省や米連邦捜査局(FBI)などが中心
になって進めている核テロに対する情報収集活動で、昨年九月十一
日以降だけでも、核を使うと脅迫した事件の情報が十三件、核物質
密輸の情報が二十四件探知された。
同博士は、事件の詳細や情報の確度については言及を避けたが「
現代のテロリストは、高度な技術や科学知識を持ち、資金も豊富。
核爆発装置など、これまであまり想定していなかったテロにまで対
応できる体制整備が必要だ」と述べた。
また、ロスアラモス研究所のドナルド・コッブ博士も、核を使っ
たテロの場合、放射能の監視や防御、汚染の除去など、対応が通常
のテロに比べてはるかに困難になることを指摘。
「ロシアから、旧ソ連時代の核技術や核物質が流出する危険性が
高く、他の国と協力してテロ対策を進める必要がある」とした。
(了) 020307 0952
[2002-03-07-09:53]