02/26 16:44 「4+1」で打開を模索 カスピ海の法的地位協議 外信69
【モスクワ26日共同】石油などの資源が豊富なカスピ海の法的
地位について、ロシア・イランなど沿岸五カ国や関係国の政府当局
者、法律専門家、企業の代表らがそれぞれの観点から討議を行う国
際会議が二十六日、二日間の日程でモスクワで始まった。
会議はモスクワ国際関係大などの主催。交渉に決着をつける沿岸
五カ国の首脳会議開催を目指し、ロシアなど旧ソ連四カ国とイラン
との「四プラス一」と呼ばれる主張の隔たりを埋めることが目的。
ロシアの対米協調、イランに対するブッシュ米大統領の「悪の枢
軸」発言など、米中枢同時テロ後のカスピ海周辺地域における政治
、経済情勢の変動が交渉にも影を落とすとみられ、五カ国が何らか
の妥協点を見いだせるかが焦点となる。
これまでの交渉では、沖合に資源の埋蔵が確認されているロシア
、カザフスタン、アゼルバイジャン、トルクメニスタンの四カ国が
、海岸線に応じて領海を設定する方針でほぼ一致。しかしイランは
海岸線が短く資源が少ないため、海底の共有か20%ずつの均等配
分を求めている。
また卵がキャビアとなるチョウザメなど、豊富な漁業資源の分配
や保護策についても意見の調整を図る。
ロシアの交渉代表を務めるカリュジヌイ外務次官は、今年秋に首
脳会議にこぎ着けたいとして、各国が一方的な資源開発を進めない
よう、一刻も早い合意が必要だと訴えている。
(了) 020226 1644
[2002-02-26-16:44]