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東京都世田谷区の自宅前で右翼団体代表に刺殺された民主党の石井紘基衆院議員(61)の通夜が27日夕、同区世田谷4の勝國寺青龍殿で営まれた。通夜には政治家や支援者が多数訪れ、参道を埋めた約3000人の焼香客が志半ばで命を奪われた故人をしのんだ。
石井議員の遺体は午後4時過ぎ、長女のタチヤナさん(30)に付き添われて寺に入った。午後5時半過ぎ、会場を訪れた鳩山由紀夫党代表は「あれだけ一生懸命、正義のために闘ってきた男がなぜ、殺されなければいけないのか、さぞや無念だと思う」と怒りをこらえながら語った。
石井議員と同じく特殊法人改革の必要性について訴えてきた作家の猪瀬直樹氏は「石井議員は特殊法人問題の一番の専門家だった。彼は自分で調査をする人間で何かをつかんでいて、(事件は)それに対するリアクションとしか思えない。金に困った人間がたまたまやったという事件だけに終わらせてほしくない」と涙ぐみながら話した。
密葬は28日午後1時から同寺で行われる。
石井議員の刺殺事件で、警視庁北沢署の合同捜査本部は27日、殺人容疑で逮捕した右翼団体代表、伊藤白水(はく・すい)容疑者(48)を送検した。 【長沢晴美、三木陽介】
[毎日新聞10月27日] ( 2002-10-27-20:28 )