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原発記録改ざん:東電がひび割れなど29件隠す 80年代から
経済産業省の原子力安全・保安院は29日、東京電力(東京都千代田区、南直哉社長)が、福島第1
▽同第2▽柏崎刈羽の3原発で80年代後半から90年代にかけて実施した自主点検の結果、ひび割れ
などを見つけながら、その事実をごまかすなどの不正があったと発表した。東電側の報告では不正は2
9件に上る。8基の原子炉ではひび割れなど、そのまま放置されており、保安院は「重大な問題に発展
しかねない、きわめて深刻な問題」として、安全性を確かめるため、近く調査に入る。同日記者会見し
た東電の南社長は、柏崎刈羽原発で計画されているプルサーマルを当面延期することに言及した。
保安院によると、自主点検は、国が法律で義務付けている「定期検査」とは別に東電が自主的に実施
するもので、作業はゼネラル・エレクトリック・インターナショナル社(GEII)が担当した。
作業記録をごまかしたのは3原発の計13基の原子炉。機器は、シュラウド(炉心隔壁)▽シュラウ
ドヘッドボルト▽蒸気乾燥器▽アクセスホールカバー▽炉心スプレースパージャ▽ジェットポンプ▽炉
心モニターハウジングの7種類で、計29件の不正記載が確認された。
これらは、原子炉の安全性に直接かかわる部分ではないとして、国が定期検査で点検する項目には含
まれていない。
不正の内容は、ひび割れの存在やその兆候についての検査結果や修理記録、これらに関する日付の記載など。福島第1原発4号機、同
第2原発2号機など8基で、シュラウドや水流を整えるジェットポンプのひび割れやすき間が、現在も放置されている。
00年7月、通産省(当時)に不正に関する情報が寄せられ、保安院がチームをつくって調査を続けていた。東電とGEIIは、不正
を認めたうえで、調査に協力する姿勢を示している。
保安院は、東電以外の原発を持つ電力会社や関係機関にも、同様の不正がないか総点検を指示する。(毎日新聞)