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ビッグバンによる宇宙誕生直後にできたとみられる、金属をほとんど含まない星を米独などの研究チームが初めて発見した。宇宙の歴史を解明する新たな手がかりとなる。31日発行の英科学誌ネイチャーに発表する。
南天のほうおう座近くにある赤色巨星HE0107―5240で、重さは太陽の約8割。米ミシガン州立大学のT・C・ビアーズ教授らが南米チリにある欧州南天天文台の世界最大級の望遠鏡で観測。光の分析から金属などの割合は、1〜2%含む太陽の約20万分の1で、これまで最低だった星の約20分の1だった。
ビッグバン理論では、大爆発でつくられる元素は大部分が水素とヘリウム。金属などの重い元素は最初にできた星が超新星爆発を繰り返す過程で合成されたと考えられている。理論上は、超新星爆発を起こさない太陽程度の重さの小さな星が金属ゼロのまま残っているとされたが、この「ビッグバンの証拠」はこれまで見つかっていなかった。
こうした星の存在を理論的に示していた東京大学の吉井譲教授(銀河物理学)は「宇宙の歴史の失われていた輪をつなぐ大発見で、ビッグバンの『生きた化石』といえる」と話している。
(08:07)