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活火山:富士山などAランク 予知連が分類案
気象庁が進めている全国の活火山の見直し作業で、火山噴火予知連絡会(会長、井田喜
明・姫路工業大教授)の活火山ワーキンググループ専門家チームは、全国約110火山を噴
火の危険性に応じて三つに分類するランク分け案をまとめた。危険性が高いとするAランク
(徹底した継続的な監視が必要な火山)は、三宅島、有珠山、桜島など気象庁が常時観測施
設を設置している20火山のほとんどと、富士山などが候補になっている。同チームは15
日に開かれる同予知連にこの案を示し、来年2月の正式発表へ向けた最終調整を進める方針
だ。
活火山は、これまで活動歴の基準として「約2000年以内に噴火した証拠がある」もの
が認定されてきたが、同予知連は今年5月、「約1万年以内」に広げることを決め、それに
基づき、22火山を新たな候補として公表した。活火山の数が増えたことから、今後の防
災・観測体制作りの基準として、各火山の噴火の危険度を、AとB(近接した専用の観測網
が必要)、C(従来の地震の広域観測網などで対応可能)の3ランクに分けることにした。
ランク分けには、過去1万年に何回、どんな噴火をしたかを地質調査のデータに基づき評
価した「長期的な活動歴」と、近年の観測記録(火山周辺の地震、微動、地殻変動など)を
基準に、火山の最近の活動度を評価した「短期的な活動歴」の二つの指標を用いた。それぞ
れを点数化し、それを組み合わせてランク分けした。
当初は、火山周辺の社会環境などの防災面の評価も加える方針だったが、全国の統一基準
を作るのは困難なため、各火山の活動歴のデータのみ利用することにした。
原案では、Aランクに、富士山のように長期的に大きな活動をしている火山のほか、箱根
山や岩手山のように、最近活動が活発な火山も候補になる模様だ。一方、新たに活火山候補
となった山は、ほとんどがCランクの候補になっている。
今後、気象庁が中心となって、具体的に各火山の観測体制について検討する。国や自治体
は、決定したランク分けに社会的な評価を加えた具体的な対策作りや、ハザードマップ(災
害予測図)の整備を進める予定だ。 【永山悦子】
活火山のランク分け案(今後の検討で変更になる可能性がある)
Aランク 現在の常時観測のように徹底した継続的な監視が必要な火山
十勝岳・樽前山・有珠山・北海道駒ケ岳・吾妻山・安達太良山・磐梯山・那須岳・草津白根
山・浅間山・御嶽山・伊豆大島・三宅島・阿蘇山・雲仙岳・桜島・富士山など
Bランク 火山に近接した専用の観測網が必要と考えられる火山
Cランク 地震の観測網など従来の観測体制で対応できる火山
[毎日新聞10月11日] ( 2002-10-11-03:01 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20021011k0000m040190000c.html