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中東やアジア、米国などで過剰な地下水資源の利用が続き、世界各地で地下水位が急激に低下していると警告する報告書を6日、米シンクタンクのアースポリシー研究所(レスター・ブラウン代表)が発表した。
ブラウン所長は「この傾向が続けば、近い将来に水資源不足が深刻化、世界の食料生産に大きな悪影響が出る」と指摘。「ただ同然で利用されている地下水の価格を高くして、水の無駄遣いを減らすことが重要だ」と提言した。
同研究所によると、過剰な地下水のくみ上げによって、イエメンでは年間2メートル、イランでは同2・8メートルのペースで地下水位が低下。両国では、同6−8メートルもの水位低下が報告されている場所もある。
地下水位の低下は中国やインド、パキスタンなど人口増加が著しいアジア諸国でも顕著。中国の平野の大部分では年間2−3メートルのペースで水位が下がり、水をくみ上げる費用の高騰に耐えられなくなった農民が、農業を放棄する事態も起こっているという。
同研究所は「地下水をはじめとする農業用水の価格が、補助金などによって故意に低く設定されていることが、地下水の乱用を招いている」と指摘。貧困層への特例措置を設けた上で、地下水の価格を適正なレベルまで高くすることなどを提言した。(共同)