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大地震情報 確認せず警戒態勢 大津市消防局 専門家ら対応疑問視 (京都新聞)
大津市消防局が琵琶湖周辺で近日中にマグニチュード6・5規模の地震が発生するという「予知情報」を基に、市幹部らに文書や会議で警戒を呼びかけていることが一日、分かった。消防局は「確度の低い情報」と言い、専門機関での確認もしていないが、文書では「地震発生の確率性が高い」とし、実際に災害に備えて全緊急車両の給油も行った。専門家らは「予知は科学的でなく、防災情報の扱い方としても不適当」「琵琶湖周辺で現在、異常現象はない」と市の対応を疑問視している。
文書は中山芳雄消防局長名で、七月三十日に各部長に出された。地震発生の推定時期を「八月五日±三日」とし、領域は「琵琶湖周辺滋賀付近」。規模も「マグニチュード6・5±0・5」と具体的に挙げている。
また「地震発生の確率性が高いと思料されるので、不測の事態に備えて初動対応に万全を期す」ことを要請。情報源は「関係先のシークレット情報」とし、職員に行動・言動の十分な注意も求めている。
市消防局はさらに同日、各部局の幹部を集めて報告。各部局も内部会議で伝え、職員に広がった。消防局は「発表するとパニックに陥る」として、全く広報していないが、情報は一部市民の間に流れ、子どもたちのうわさにものぼっている。
市幹部によると、この予知情報は山梨県の研究者が電磁波の異常を地震の前兆としてガス事業者に伝えたものを、間接的に入手したという。
中山局長は「確度の低い情報だと思ったが、伝えないまま災害が発生すれば批判されると思い、各部局に対策を要請した。事務連絡の文面は、真剣に対応してもらうよう工夫した」と話す。情報に基づき、市消防局は三十日夜に消防、救急車両の給油を総点検した。
消防庁震災対策室は「常時観測の東海地震以外、限定的な予知はできない。何らかの情報を得ても、気象庁に事実確認するのが適切な判断だ」と指摘。京都大地震予知研究センターの梅田康弘センター長は「地震予知は電磁波や地下水、微小地震など複数の現象について、複数の研究者の検証が必要だ。個々の異常現象だけで予知とするのは科学的と言えず、ましてや現在、琵琶湖周辺で異常現象は観測していない」としている。
(京都新聞)
[8月2日9時57分更新]