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慎太郎格付けでみずほ制裁、指定外しも−。ペイオフ対策として取引金融機関の独自査定を進めてきた東京都は、メーンバンクのみずほ銀行についてシステム障害による信用度の低下を受け、預金配分を見直す。石原慎太郎都知事は「世界の恥さらし」「今後も障害が起きる」と、重大発言を続けた。今後も信頼回復や経営改善ができなければ、みずほ銀は預金の他行への預け替えや新規預金の停止、指定金融機関外しといった深刻な事態に発展しかねない。
東京都は約1兆6000億円規模の預金を17行に分散している。みずほ銀行が約7割を占め、残る3割を東京三菱、UFJなど都市銀や信託銀、地銀が引き受けている。
唯一の指定金融機関であるみずほは、都のメーンバンク。みずほ側にとっても1兆円を預かる都は最大の顧客と呼べる極めて大きな存在だ。
預金の払戻保証額を元本1000万円とその利子までとする来春のペイオフ全面解禁に向け、都は「公金管理に関する検討委員会」を設置して、取引金融機関の格付け作業を進めてきた。
独自格付けでは、自己資本比率の基準を国際基準の8%を上回る10%程度と厳しく設定したほか、格付け会社5社のデータや預金量の増減、株価と社債の利回り動向、不良債権残高などから経営状況をチェックする。
ランクは『1』と『2』は「預金制限なし」▽『3』と『4』は「預金期間や商品を制限」▽『5』は「新規預金停止」▽『6』は「中途解約」としている。
みずほ銀は、4月の開業と同時に大規模なシステム障害を起こした。その後の対応の遅れに加え、持ち株会社のみずほホールディングスの前田晃伸社長が国会で「実害はなかった」と問題発言を行い、前田社長ら経営トップが減給のみで居座りを決め込んだ。
あまりの無責任に、慎太郎知事は「世界中に恥をさらしている」と激怒。「場合によっては、みずほ銀行以外(に大半を預けること)もありうる」「指定金融機関だろうと、今までのかかわりとは全然違う」「システム障害はまた起きる」と、重大発言を繰り返した。
都は格付け見直しについて具体的な詰めの協議を続けているが、今月中に決定する査定では、指定金融機関としての扱いを「当面継続」とするものの、都の臨時検査で「システム障害が再発する可能性は否定できない」と結論づけている。
信用度の低下が、預金配分見直しの大きな材料となるとみられる。
みずほが指定金融機関から外されるか、預金額を大幅減額される可能性もあり、金融システム全体の安定化に悪影響が出る恐れもある。
このため、都は配分見直しを公表すれば、金融機関の信用不安を招く恐れもあるため、格付け結果や解約状況などは公表しない方針だという。
小泉純一郎首相はこのほど、来年4月以降も決済性預金については全額保護を続けることを明らかにし、ペイオフ全面解禁が事実上、凍結されたことになる。
だが、都側のこうした動きが、他の自治体や預金者に与える影響は大きく、金融機関を厳重に監視する姿勢は、ますます強まりそうだ。