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産総研が光触媒開発、可視光で水分解、水素本格利用に道。
独立行政法人の産業技術総合研究所は太陽光の半分を占める可視光の力で水から水素と酸素をつくる触媒を開発した。無尽蔵の水と太陽光でクリーンな水素エネルギー製造に道を開く成果という。二〇二〇―二〇三〇年に実用化のめどをつける。成果は六日発行の英科学誌ネイチャーに掲載される。
開発した光触媒はニッケルを混ぜた無機酸化物半導体(インジウムタンタレート系化合物)の微粉末。水に入れて波長四百二ナノ(一ナノは十億分の一)メートルの可視光を当てたところ、水素と酸素ができた。
水素の量が酸素の二倍できるほか光を消すと発生しないことから、触媒の働きで水が水素と酸素に完全分解しているという。
太陽光のわずか三%の紫外光で水を水素と酸素に分解する触媒はあった。可視光で成功したのは初めてで、太陽光による水素の製造が現実味を帯びてきた。
現在は触媒〇・五グラムを使って一時間当たりわずか二―三ミリリットルの水素をつくった段階。実用化には効率を百倍以上に引き上げる必要がある。今後は触媒構造の改良や触媒の粒を小さくして反応面積を広げる。水素エネルギーは現在、化石燃料と水を高温で反応させて取り出すのが一般的。(筑波)