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ストレス社会の中で増えるうつ病の研究を深めようと、精神科医らが「日本うつ病学会」(仮称)を設立することになった。まず「研究会」として来年7月に立ち上げ、「学会」に衣替えする。医師だけでなく、心理学者や社会学者、企業関係者ら幅広い会員を募り、これまで縦割りだったうつ病に関する情報を共有する。患者団体とも連携し、最新情報を市民に発信する。
うつ病は、7人に1人が生涯に一度は発症するとされる頻度の高い精神疾患。国内の患者数は、潜在的なケースを含めて数百万人ともいわれる。しかし、精神科にかかるのはその一部にとどまっている。
うつ病の発症には、その人の性格や職場、家庭のストレス、時代の社会状況など様々な要因がからむ。このため、学会は幅広い職種の参加を求め、職場の休業補償や自殺の問題は企業関係者や弁護士、家庭状況の変化は社会学者が研究に加わるなどして、学際的なアプローチを進める。
患者団体との連携も学会活動の柱の一つにし、うつ病の自助グループに講師として精神科医を派遣したり、就労支援プログラムの内容について助言したりしながら、患者団体を支援。このほか、市民公開講座によるうつ病の啓発活動や、最初にうつ病の患者を診ることが多い内科医との連携も進める。
うつ病研究会の副代表幹事になる樋口輝彦・国立精神・神経センター国府台病院院長は「患者さんとともに歩む開かれた学会にしていきたい」と話している。