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携帯電話の電波を吸収 磁性木材を開発 岩手大
携帯電話の電波を吸収する磁性木材を、岩手大工学部の岡英夫助教授(54)=磁性木材工学=
を中心とする研究グループが18日までに開発した。磁性粉と接着剤を一定の比率で混合し、木材
でサンドイッチ状に挟んだ。この磁性木材を使った音楽ホールや病院では、携帯電話が使えなくな
る。研究成果は先ごろ発売された英国の科学雑誌「ニューサイエンティスト」に紹介された。
開発された磁性木材は、十数種類あるフェライト(磁性体の一種)の中でも、ニッケル・ズィン
ク(亜鉛)の粉末を使って作り上げ、木材でサンドイッチした。
磁性体には一般に電波吸収能力があるが、ニッケル・ズィンク・フェライトの粉末を、特定の割
合で接着剤と混ぜ合わせると、携帯電話の電波(800メガヘルツ台―数ギガヘルツ)を極めて効
率良く吸収することが判明した。
電波吸収体は従来、ゴムと磁性体を使った物などがあったが、これで木目の美しさや吸湿効果な
どを生かしたまま、吸収効果を持った「木材」を製造することが可能になり、建材などとして活用
される道が開けた。
岡助教授は「世界各国から問い合わせがあり、この磁性木材に対する関心の高さに驚いている。
今後、電波盗聴防止などの安全対策にも役立つはずだ」と話している。
<利用可能性大きい/中村慶久・東北大電気通信研究所長の話>
携帯電話などの電波を防ぐ壁材料には通常セラミックスのタイルなどが使われるが、住宅など木
造建築には不向きだ。磁性木材は木材そのものを生かしているので使いやすい。利用可能性は非常
に大きいと思う。
http://www.kahoku.co.jp/NEWS/2002/07/20020719J_13.htm