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茶髪ブームに専門家が警鐘 女性セブン 第27号(7月25日)
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カラーリング剤の毒性物質は子宮収縮、不妊、乳ガンを招く。
「環境ホルモン作用と生殖器に悪影響」の驚愕実験結果
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ある調査では、若い女性の7割が髪を染めているという。またカラーリング剤をはじめとする染毛料の出荷額は1000億円にものぼっているという。ところが、そんなブームになんともゾッとするレポートが発表された。
「カラーリング剤が子宮収縮、乳ガンを招く可能性がある」
こんなショッキングな実験結果が、特定非営利活動法人・日本子孫基金発行の月刊誌「食品と暮らしの安全」(2002年6月号)で発表された。
「昨年、“妊娠中にカラーリング剤を使っても大丈夫か?”という女性の声が掲載された新聞記事を見て、専門家に調査を依頼しました」(日本子孫基金)
依頼を受け、カラーリング剤の調査・実験を行った北里研究所病院臨床環境医学センターの坂部貢部長(医学博士)。同部長は、カラーリング剤に含まれる成分に環境ホルモンとしての作用があることを指摘している。環境ホルモンは女性ホルモンと似た作用を持つものが多く、体内に入ると生体内の機能を攪乱させる化学物質で、その中には、乳ガン細胞を活性化させ、増殖させるものもある。その為、坂部部長はカラーリング剤を人間の乳ガン細胞に添加する実験を行った。カラーリング剤1ミリグラムを1000億分の1から100万分の1に薄め、これを乳ガン細胞に加えたのだ。
「実験では市販されている3社のカラーリング剤を使用しましたが、すべてが環境ホルモン作用を示しました。わずか1000億分の1という微量でも環境ホルモン作用を示し、乳ガン細胞の増殖がみられたのです」(前出・坂部部長)
さらに、この結果を踏まえたうえで、今度は東海大学医学部の研究グループと共同でマウス実験を行った。細胞レベルではなく、実際の生体への影響を確認するためだ。具体的にはマウスにヘアカラーを塗り、経過観察を行い、その結果、判明したのが子宮全体の収縮だった。
「ヘアカラーをぬったマウスは塗らないマウスに比べ、子宮の重量が減少しました。つまり子宮が萎縮傾向を示したとかんがえられます。通常、女性ホルモンの働きをする物質が体内に入れば、子宮重量は増加します。ところが減少したと言うことは、子宮に対する毒性作用のほうが強かったと考えられます。これはまだ細かく調べていく必要があります。」(前出・坂部部長)
ちなみに子宮収縮現象は環境ホルモン作用というよりは「生殖器毒性」によるものと考えられるという。生殖器毒性とは子宮などの生殖器に対して毒性を発揮して組織や機能に障害を与えたり、その発達の妨げや障害になったりするものだ。
いまや女性にとっては当たり前になったヘアカラー。茶髪どころか金、赤、紫…と、年々カラフルになっている。街を歩けば茶髪ギャルばかり。そんな女性にとって、なんとも恐ろしい検査結果だ。
しかし、女性に限らず男性もヘアカラーリングはおしゃれの代名詞のようになっている。サッカーの戸田和幸選手の赤いモヒカン、稲本潤一選手の銀髪など、W杯で活躍した日本代表選手も髪の毛で個性をアピールしていた。男性にとっても,精巣の発達に影響を及ぼす可能性があるとの報告もあり、決して軽視できる問題ではない。なんとも驚愕の報告だが、環境ホルモンに詳しい摂南大学薬学部の宮田秀明教授は、こんな話もする。
「ヘアカラーに含まれるフェノール系の成分が体内に入ると、“疑似女性ホルモン”として働くため、排卵不順を起こし、不妊となる可能性があります。また毒性物質を体内に摂取する事で、胎児がおなかにいるときは胎児に影響が出る可能性もあります」
具体的には、カラーリング剤を使用する妊婦の流産、若い女性の将来的な不妊、そして乳ガンなどが不安視されるというのだ。
【10代の女性が10年、20年と使用したら…】
ただし、というのは、日本毛髪科学協会の井上哲男研究所長だ。
「ヘアカラーの原料については、厚生労働省の使用許可が必要で、またメーカー側としても一度事故が起これば、会社の信用にかかわる大きな問題ですから、商品開発には時間とお金をかけて試験を実施し、安全性には充分な対策を重ねています」
井上所長が言うように、もちろんメーカー側は細心の注意を払っている。商品開発にあたっては各種毒性検査による安全確認を行っている。その上で。使用者にも充分な注意を喚起している。
「カラーリングは家で手軽にできるようになったんですが、商品には、使用説明書が同封されていて、使用上の注意書きが添えられています。やはり、これは必ず呼んで、アレルギー体質などだけでなく体調にも留意して使っていただきたいのです」(メーカー関係者)
その内容は使用上の注意として、パッチテスト(皮膚に異常がでないかどうかのテスト)の実施を促し、染色2日前にテストを行い、発疹などの皮膚異常がないか確認するよう明記している。
さらに妊娠中や生理中、腎臓病などの持病を持つ人は使用を避けるようにも説明している。
ただ、ひとついえるのは、実際の実験で環境ホルモン作用や生殖器毒性という複数の現象を示したということは、安全と思われる物質でも複合されると別の作用が働く可能性があるということだ。
「それに一つ一つの成分は人間が常識的に使用する量であれば問題ないと思われますが、低用量での長期使用などの実験は行われていません。例えば10代の女性が10年、20年の長い期間で使用した場合、30代、40代になってどんな影響が出るのか、これらはまだわかっていないのです」(前出・坂部部長)
今回はマウス実験段階での現象で、もちろんこのデータがそのまま人間にも当てはまるのかは今後の研究報告を待つしかない。ある調査によれば若い女性の約7割がカラーリングを施しているという。また美容院などの専門店向け、ドラッグストアなどの個人向けを合わせると昨年度の染毛料の出荷額は、約1000億円にものぼるという。
茶髪がオシャレの代名詞ともなっているいま、人間の健康にかかわる問題だけにさらなる検証と、なにより私達自身の認識が必要だ。
日本子孫基金
http://www.mmjp.or.jp/JOF/
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