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【ワシントン8日共同】
米国や日本などで発見例が増えているカエルの脚の奇形は、農薬などの化学物質と寄生虫による相乗効果で起こっているとの実験結果を、米ペンシルベニア州立大のジョセフ・キーゼッカー助教授らがまとめ8日、米科学アカデミー紀要に発表した。
化学物質がカエルの免疫機能を弱めた結果、寄生虫に寄生されやすくなったらしく、同助教授は「環境破壊や化学物質汚染が感染症を増やしているケースがカエル以外にも存在する可能性がある」と指摘した。
同助教授は、カエルがすむ池を網で囲ったり、流入水路をふさいだりして条件を変え、アトラジンやピレスロイド系の農薬など化学物質の流入の有無や、吸虫という寄生虫を媒介する巻き貝の有無と、奇形発生率との関連を調べた。
奇形は、巻き貝がいなければ発生しなかったが、巻き貝と同時に、ごくわずかでも農薬が存在すると、最大で10倍近くも奇形の発生率が高くなっていた。
カエルの脚の数が少なくなったり、多くなったりする奇形は、10年ほど前から米国各地で報告され、日本でも北九州市などで見つかっている。
キーゼッカー助教授は「環境破壊に敏感なカエルに関する結果は、環境破壊と人間の感染症の増加を考える上でも重要だ」と話している。
ZAKZAK 2002/07/09