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清掃用品レンタル大手の「ダスキン」(本社・大阪府吹田市)が運営するドーナツの全国チェーン「ミスタードーナツ」が二〇〇〇年に、食品衛生法で使用が認められていない酸化防止剤のt−ブチルヒドロキノン(TBHQ)を含む肉まん千三百万個以上を販売していたことが二十日、分かった。ダスキンは取引業者の指摘で気付きながら製品の販売を続け、約一年半も厚生労働省に報告せず事実を隠ぺいしていた。
同社は「健康への影響はない」としているが、雪印食品の偽装牛肉事件など食品の安全性に消費者の不信が高まる中、食品企業の姿勢があらためて問われそうだ。
ダスキン側は、酸化防止剤が入った製品の販売を認めており二十一日、大阪府に事実経過を報告する。TBHQが入っていたのはミスタードーナツの人気商品、飲茶(やむちゃ)セットのメニューとして販売された「大肉まん」。二〇〇〇年十二月、取引業者の指摘で、同年十月から販売された製品の皮の部分に、TBHQが含まれる植物油が原料として使用されていたことが分かった。植物油中のTBHQ含有量は0・01%だった。
製品は中国・山東省の工場で製造。飲茶を販売する約千百店舗のうち、東北、東海、沖縄と関東の一部を除く地域に出回り、千三百万個以上が販売された。
指摘を受け、ダスキンは原料の使用を停止する一方、研究機関にサンプルを提出。TBHQが「不検出」とされたため、以後二十日間にわたり、すでに国内にあった在庫の約三百万個の販売を続けたという。
ダスキンがTBHQ入りの製品を販売したとの情報が厚労省に寄せられ、同省が大阪府に調査を指示。府が今月、関係先を立ち入り検査した。
(メモ)
TBHQ 酸化防止剤「t−ブチルヒドロキノン」。日本では添加物として指定されておらず、TBHQを含んだ食品の国内販売は認められていない。中国や台湾、米国などでは認められている。検疫所などで輸入食品に含まれているのが見つかった場合、廃棄処分か輸出国への積み戻しとなる。世界保健機関(WHO)・国連食糧農業機関(FAO)合同食品添加物専門家委員会が1999年に定めた一日当たりの摂取許容量は、体重1キロ当たり0・7ミリグラム。過剰に摂取すると体重減少など健康に影響があるとされ、動物実験では静脈注射で腎臓障害が出る可能性も指摘されている。