現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
「水道水フッ化物調整事業」を中止/久米島町長
【久米島】旧具志川村が全国初の導入を進めていた、虫歯予防のためにフッ素を水道水に添加する
「水道水フッ化物調整事業」について、高里久三久米島町長は13日午前、「健康面などで不安を抱いて
いる住民がいるので、フッ素事業は行わない」と述べ、事業を導入しないことを明らかにした。
高里町長は「住民との懇談会の中で、フッ素への不安の声が多かった。若い親は子供の健康への影響
を心配していたし、食品製造業者からはせっかくの無添加の価値がなくなるとの訴えがあった。住民が
不安なことは認められない」と理由を述べた。
水道水フッ化物調整事業は、旧具志川村と歯科医師らが2000年秋から導入の方向で国や県と調整。
01年秋から住民説明会などを行っていた。旧具志川と旧仲里両村の合併協定では、住民の合意を得た上
で、旧具志川村内で事業を行うとしていた。
両村の合併により、同事業は一次棚上げになり、首長選挙では、旧仲里村長の高里町長は導入反対を
政策に掲げていた。
町民ら困惑と歓迎
久米島町長選で当選した高里久三町長が水道水へのフッ素混合の取りやめを決めたことに、関係者や事業担当者らに波紋を広げてい
る。
同事業を推進していた県歯科医師会の高嶺明彦専務理事は、「久米島は事業のモデルとして適していると考えていた。そういう意味で
は残念だが、われわれは久米島だけではなく県民全体の健康を考える意味で、これからも水道水フッ化物濃度の適正化事業を推進してい
くスタンスには変わりない」と話している。
また、同事業を推進してきた役所担当者や町民らは戸惑いを見せている。
同事業に当たっている町保健衛生課の職員は「町長コメントはまだ聞いていない。合併前は、旧具志川村水域でフッ素混合の話は進ん
でいたが、4月1日の合併後は、具体的な作業はしていない。白紙に戻すということか」と首をかしげる。
旧具志川村役場で同事業を担当していた職員の一人は、「町長選の最中で、高里町長は(フッ素取りやめを)選挙ビラで公言していた
ので予想はしていた」とした上で、「水道水へのフッ素混合事業は両村合併協定書に明記していたはずだ。これでは何のための協定書だ
ったのか、理解できない」と町長コメントに疑問を呈していた。
一方、食品製造業を営む男性は「安全には一番こだわっているので、水道水にフッ素を加えてしまう事業で商品の印象が悪くなると、
とても懸念していた。事業を導入しないことを聞いて、非常にうれしいし、安心した」と話した。(琉球新報)