薬局・薬店で買える大衆薬で、自分の健康管理や病気の治癒に役立てようと、医師や製薬会社の団体、識者らが5月末に非営利組織(NPO)を発足させる。「セルフメディケーション(自己治療)」と呼ぶ運動で、少子・高齢化を受けて膨らむ国民医療費の負担軽減につなげていく狙い。
団体は「セルフメディケーション推進協議会」(本部横浜市)。会長は東京薬科大学客員教授の山崎幹夫氏が就任する見通し。今月18日に発起人会を開く。ドラッグストアや大衆薬メーカーの団体など50組織のほか医師、学識経験者、弁護士ら300人程度が参加する。
セルフメディケーションはむやみに病院に依存せず、医師が診断しなくても治療が可能な軽医療の分野では、できるだけ自己責任で治すという考え方。より幅広くは、医薬部外品や機能性食品の摂取、運動や休養、睡眠などで「自分の健康を自分自身で管理する」ことも意味する。