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4月のペイオフ解禁から1カ月経ったが、預金者による金融機関選別の動きが加速化している。経営体力を不安視される第二地銀の4月末の預金残高が、前年同月比2.1%減と大きく減少しているのだ。一方、都市銀行は同9.4%増と高い伸びを示し、地銀はほぼ横ばい。信用力が経営に直結する時代となり、“弱者”第二地銀は厳しい局面にさらされている。
今年4月末時点の業態別預金残高(全国銀行協会まとめ)によると、第二地銀は前年同月比2.1%減の55兆5049億円だった。昨年12月以降石川銀、中部銀が相次ぎ破たんするなど預金者の信用は大幅に低下。預金残高は今年に入り4カ月連続で減少しており、減少幅も3月末の1.0%減からさらに広がった。第二地銀協会によると、破綻などの特殊要因を除けば、4月の減少率は1.3%という。
一方、引き続き預金量を増やしているのが都市銀行だ。4月末の残高は前年同月比9.4%増の229兆6016億円。解禁直前の“かけ込み”預け替えが続いた3月の12.1%より低下したものの、9カ月連続の前年比増で、預金者の“寄らば大樹”志向がうかがえる。
地方銀行の預金残高は前年同月比0.3%増の179兆9237億円とほぼ横ばいだった。
ペイオフ解禁後は、金融機関が破綻すると、定期預金などは元本1000万円とその利息分までしか保護されない。預金者は“虎の子”の資産を守ろうと、必死になって預け先の選別を進めており、第二地銀がその影響をモロにかぶっているわけだ。
ただ、“一人勝ち”都銀にも死角がある。
大手銀は昨年度7兆8000億円の不良債権処理を行ったが、市場では「体力を考慮した内容で不十分」(大手証券)。また、発足直後に起こったみずほ銀のシステム障害など、銀行への不信感はますます高まっている。
来年4月には全面的にペイオフ解禁となるが、本当に安全な預け先はどこなのか、預金者の不安は募るばかりだ。