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自動車の国内販売が低迷するなか、排気量１０００〜１４００ＣＣ級の「スモールカー」と呼ばれる小型車の販売が好調だ。８日発表の４月の販売ランキングはホンダ「フィット」や日産「マーチ」などが上位を独占、輸入車でも小型車が販売を下支えしている。数少ない成長市場を狙って、トヨタはこの日、新型車「イスト」を発売し、各社の競争は激しさを増すばかりだ。【前川雅俊】
◆日産「マーチ」３位浮上
日本自動車販売協会連合会がまとめた４月の乗用車（軽を除く）の車名別販売ランキングによると、３位に前月４位だった日産「マーチ」が入った。資本提携先のルノーと車台（プラットホーム）を共通化し、１０年ぶりの全面改良で３月に投入された。経営再建から成長路線への転換を目指す日産の試金石と位置づけられてきたが、丸みを帯びたデザインや、カラフルな車体の色が若い女性を中心に支持された。初期の受注段階でホンダ「フィット」をしのぐ勢いともみられている。
一方、フィットは３カ月ぶりにトヨタ「カローラ」を抜いて首位に返り咲いた。昨年６月末発売のフィットは、デザイン性と低燃費などが幅広い層に受けている。９カ月強の販売期間なのに、０１年度の年間ランキングでカローラに次ぐ２位と、ホンダ躍進の原動力になっている。
４位は「スモールカー・ブーム」の火付け役になったトヨタ「ヴィッツ」（９９年１月発売）が食い込んでいる。
◆輸入車は３・２％増
日本自動車輸入組合が８日まとめた４月の輸入車販売台数は前年同月比３・２％増の１万８４３８台で、８カ月ぶりに前年を上回った。排気量２０００ＣＣ以下の小型車を中心に各社が投入した新型車が順調に売れた。
ブランド別では、フォルクスワーゲンが１３・２％増の４１５９台で、シェア２１・４９％を占めてトップ。排気量１４００ＣＣの小型車「ルポ」や「ポロ」が好調だった。２位はメルセデスベンツで２１・７％減の２９８９台、３位はＢＭＷで０・８％減の２０９３台だった。
◆乗用車０２年４月国内販売ランキング◆
順位 車 名（メーカー） 販売台数
（１）（２） フィット （ホンダ） １７６００
（２）（１） カローラ （トヨタ） １３６６４
（３）（４） マーチ （日 産） １３４７０
（４）（３） ヴィッツ （トヨタ） ８９５２
（５）（６） ノア （トヨタ） ８９００
（６）（２０）プレミオ （トヨタ） ６９１３
（７）（１６）モビリオ （ホンダ） ６８６６
（８）（１３）ヴォクシー （トヨタ） ６８６１
（９）（５） エスティマ （トヨタ） ６５８２
（１０）（１０）マーク２ （トヨタ） ５７２１
（注）軽を除く。順位のカッコ内は前月実績
［毎日新聞５月９日］ ( 2002-05-09-00:24 )
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