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財務省は8日夜、同省のマスターキー4本のうち1本を4月6日に紛失したほか、同24日に同省4階の国税庁国税不服審判所内の金庫から現金26万円が盗まれたと発表した。
マスターキーは守衛が管理していたが、4月6日午後、省内の清掃作業を終えた時点では、4本あったことが確認されたものの、同日夜には1本がなくなっていた。この間、カギが保管されていた部屋では無人になることはなかったという。
国税不服審判所内の現金は部内経費で、同じく金庫内に保管されていたビール券もなくなっていた。金庫は施錠されていたが、無施錠の引き出しの中に保管されていたカギを取り出して金庫を開けたものと見られている。
紛失したマスターキーは、財務大臣室・事務次官室・コンピューター室、情報管理室以外の部屋のすべてを開けることができるもので、同省幹部は「国税不服審判所のカギもマスターキーでも開けた可能性はあり得る」としている。
マスターキーの紛失については、財務省が8日に警視庁麹町署に被害届を提出。国税庁は、現金の盗難に対する被害届を出していなかった。2つの事件の関連性について、同省幹部は「直接関係しているかどうか、確たることは言えない」としている。
今回の事件は、この日開かれた衆院決算行政監視委員会でマスターキーの盗難について指摘した民主党の松崎公昭氏から、7日に同省内の危機管理について質問するとの事前通告があったことから発覚。同省の管理責任者が、2つの事件について報告を受けたのも同日だった。
同省幹部は「その後、直ちに警備の巡回やカギの管理体制の強化を実施しており、早急に全てのカギの取り替えも実施する」としている。取り替えるカギは数百個に上る。国の財政を預かる財務省内で突如、起こったミステリー。同省では内部的な事実関係の調査も始めた。
塩川正十郎財務相はこの日午後の国会答弁で、マスターキーの1つがなくなったことについて「最近、聞いている」と述べ、その事実を認めた。しかし、不法侵入者が泥棒だったかどうかについては「泥棒が入った事実は聞いていませんが、マスターキーが失われてから早急に警備の体制をとっていると聞いている」と抗弁していた。
小泉純一郎首相も「いま初めて聞いた」とびっくり。そのうえで、「管理面をしっかりしてもらわないと困る」と、財務省・国税庁の思いもよらぬ失態に苦言を呈し、こうしたことが再発しないよう全省庁に再点検させる考えを示した。