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日米両政府は8日午後、経済産業省内で第2回目の日米投資イニシアチブ次官級会合を開催し、企業の直接投資に関する問題点などについて議論した。会合終了後、ラーソン米国務次官は会見で、米企業が欧州企業との買収・合併(M&A)の際に利用する株式交換の手法が日本では使えないことを指摘し、M&Aを円滑化するために制度の見直しをする必要がある、との見解を示した。
同国務次官は、2001年の米国とEU(欧州連合)間の企業M&Aなどの投資フローの合計が1.3兆ドルだったのに対し、日米間ではわずか770億ドルだったことを指摘。そのうえで、海外では頻繁に使われている株式交換の手法が日本では使えないことが、日米間でM&Aが停滞している一因であるとの考えを示した。
これに対し、会見に同席した経済産業省の今野秀洋審議官は、日本企業同士の対等合併の株式交換は商法上認められているが、日本企業と外国企業の場合は日本国内では一例もない、と述べたうえで、今後、制度改善を検討していきたいと語った。また、同手法は無税扱いになるため、税制の問題も生じると指摘した。
同協議は、2001年6月に小泉純一郎首相とブッシュ米大統領との間で合意した「成長のための日米経済パートナーシップ」の一環で、企業経営や土地・労働市場の流動化などについても議論し、6月の主要国首脳会議(サミット)の際に行われるとみられる日米首脳会談に進展状況を取りまとめた報告書を提出する予定という。