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(回答先: 明日から検査に着手=みずほ銀システム障害で柳沢担当相[東京7日ロイター] 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 5 月 07 日 10:56:48)
「ある視点からみると、システム障害で信用が失墜しているみずほの問題は、雪印のケースと酷似している」(国内系運用会社幹部)。依然トラブルの火種を抱え続けるみずほホールディングス<8305>について、こんな指摘が投資家から漏れてきた。この幹部が指摘する“ある視点”とは、一般利用者の側に立って問題解決が図られているかというポイントだ。
食品の安全性をないがしろにした「雪印グループと農水省」、一般預金者や企業の資金決済への不安を高めた「みずほと金融庁」。顧客を見ていない、という点で、両者の構図は見事に一致する。
●“ウルトラC”に当局幹部が待った?
システム障害の長期化とともに、金融当局の間でみずほの旧3行のシステムへの復帰を狙うウルトラCの打開策が浮上している、と先に当欄で指摘した。また、この案を口にしているのが、現場に近いポジションにある中堅の担当者であることにも触れた。
しかしこれには後日談がある。ウルトラCを迫るこれら若手に対し、「事前にシステム統合を承認した当局の立場はどうなる」と金融当局の幹部たちが一斉に待ったをかけたのだ。旧システムへの復帰は「監督不行き届きを自ら認めたことになる」(幹部)からだ。
24日の衆院財務金融委員会では、柳沢伯夫金融担当相がみずほを強く非難する異例の答弁を行った。金融庁がシステム統合の安全性に関して再三事前確認を行ったにも拘らず、みずほが大丈夫との返答を繰り返したことについて、「ある意味で虚偽の報告だ」とした。監督責任を回避するための当局側の強烈な攻撃であることは明白。
無論、落ち度はみずほ側にあるが、大臣発言は監督責任を回避するために当局側が全力で走り出したことを意味している。当然、顧客の利便性を優先することが可能となる「ウルトラC」が導入される可能性は低いと言わざるを得ない。
●しっぺ返しは近い
「空売り規制強化で株価急落は免れているが、今後、顧客のみずほ離れの動きは間違いなく加速、株価も下落基調に入る」(米系証券アナリスト)。このアナリストは、システム障害の長期化が合併そのもののシナジー効果を減退させるほか、「顧客をないがしろにしたしっぺ返しが必ずくる」と見ている。
リコール隠しが発覚した三菱自動車工業<7211>、食品の安全性をないがしろにした雪印グループ。昨今「顧客」というキーワードを無視した企業は、その存亡自体が問われるほどに追い込まれたのは記憶に新しい。また雪印問題で舵取りを誤った農水省が指弾されたのもつい最近だ。
あるみずほ銀行支店長はこう語る。「お客さまに迷惑をかけたのは事実だが、正直なところ、経営陣の軸足は現在もご当局の方を向いているとしか言いようがない」―。面子だけでシステムの統合を急いだみずほ、問題が早期に解決する可能性があっても、監督責任の追求を恐れて打開策の採用を認めない金融当局。両者に対し、顧客からの厳しい指弾が向けられる日は着実に近づいている。
(相場 英雄)
・みずほの障害復旧に“ウルトラC”?〜当局の苛立ち頂点に
http://www.paxnet.co.jp/news/datacenter/200204/25/20020425095520_71.shtml