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国の組織を分離して発足した58の独立行政法人の役員数が発足前の役員相当職と比べて3倍となり、計186人も増えたことが4日、読売新聞の調べで明らかになった。
独立行政法人は国の組織をスリム化し、事業を効率化するのが目的だが、監督官庁の官僚が役員に天下りするケースも多く、「焼け太りではないか」との指摘も出ている。
独立行政法人は、組織、人事面で裁量権を与えた「半官半民」組織。昨年4月以降、博物館、美術館など58法人が設立された。
読売新聞が各法人の公開資料などを調べた結果、58法人のうち、移行前の組織で幹部だった国家公務員指定職は93人だったのに対し、独立行政法人の役員(理事長、監事、理事。非常勤含む)数は計279人だった。
今年9月に発足する自動車検査独立行政法人と、来年4月発足の統計センターを合わせると、役員数は計198人増となる。
特に役員数の増加が目立つのは、〈1〉家畜改良センター(1人から7人)〈2〉統計センター(1人から6人)〈3〉経済産業研究所(1人から5人)――など。
役員数の増加について、経済産業研究所は「会社並み組織として必要なポストを置いた」と説明している。しかし、政府の行政改革推進事務局内では「天下りの新たな受け皿となる恐れがあるうえ、役員全員を指定職並みの給与にする必要はあるのか」などと指摘する声も出ている。
役員の月額本俸は、本省審議官級の80万円台が最も多いが、最高額は産業技術総合研究所理事長の165万6000円。同副理事長の143万7000円とともに、各省次官の本俸約134万円を上回っている。
独立行政法人は、日本貿易保険を除き、国が補助する運営費交付金で人件費をまかなっており、「コスト意識が働くとは思えない」(日本貿易保険幹部)との批判が出ている。
(5月5日09:55)