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オニール米財務長官は、日本経済について、過去の不良債権や投資の問題が、いまなお銀行を重く圧迫しているため、より生産的な新規の投資が抑制されている、と述べた。
オニール長官は、ニューヨークのジャパン・ソサエティーでの講演に向けた事前原稿のなかで、日本の問題に対処するうえで、「金融緩和の持続は重要な一歩だ」と前置きしたうえで、こうした金融緩和はまだ、活発な融資にはつながっていない、と指摘した。
長官は、「日本の投資リソースは、一番生産的な投資に向けられていない」と語った。
同長官は、日本が年率3%の経済成長率を達成した場合、2027年には日本経済は米国の40%程度の規模となり、中国経済を33%上回る、と述べた。
ただ、過去10年間の基調が続いた場合、世界経済に占める日本経済の規模が一段と大幅に縮少するリスクがあると指摘し、「日本は世界経済の牽引役ではなくなり、貨物車両になるだろう」と語った。
そのうえで同長官は、こうした暗い見通しにもかかわらず、銀行など、進展が見られる分野も存在すると指摘し、「米国やほかの国々は過去20年間において、痛みを伴う銀行危機対策をやってのけ、その結果状況が改善した。同様に日本も、国内の銀行危機に対処せざるをえないが、そうするものと私は確信している」と語った。
オニール長官はまた、小泉首相について、経済構造改革に対して示してきた姿勢を指摘したうえで、「米国の支持を受けるに値する」と評価した。