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【ジュネーブ=清水真人】
世界貿易機関(WTO)は2日に発表した年次報告で、ドル換算した世界のモノの貿易額が2001年は前年より4%減少し5兆9900億ドルとなったことを明らかにした。19年ぶりの大幅な落ち込みで、情報技術(IT)産業の急激な冷え込みや、米同時テロなどが響いたと分析。今年も1%程度の微増にとどまると予測した。
6兆ドルを突破し12.5%の大幅増となった2000年から一転減少した。サービスの貿易額も1.5%減と18年ぶりにマイナスに転じ、1兆4400億ドルだった。特に日本のモノの貿易の縮小が際立つ。輸出額が前年比16%減ったうえ輸入額も同8%減。単なる黒字の減少にとどまらず、貿易全体が縮小均衡に陥った。IT分野では半導体の世界販売額が昨年は29%減と急落したほか、パソコンの出荷も4.6%減。倍々ゲームで伸びてきた携帯電話の販売も3%減少するなど世界貿易の足を引っ張った。WTOは、同時テロの影響はITバブルの破裂ほど重くはないものの「航空輸送と、空路に依存する観光への打撃が最も大きい」とサービス貿易への波及を重視した。