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大規模なシステム障害を起こしたみずほフィナンシャルグループは30日、口座振替や給与振込など約1200万件の決済処理を行う。年間のピークを迎え、システム担当者は3連休を返上してデータ処理を前倒しし、通常の2倍の270人体制で乗り切りを図る。みずほは同日午前「処理は順調に進み大半が終了した」と発表したが、肝心の原因究明や再発防止策など、本質的な問題解決へのメドはいまだ立っていない。
システム復旧への最大のヤマ場を控え、渋谷区のみずほ銀行渋谷事務センターでは、3連休を返上して口座振替のデータ処理を前倒しで進めた。
今月1日のトラブルでは、企業などから持ち込まれたデータの不備によるエラーやデータ消失が混乱の引き金になったことから、事前に顧客データを受け取って確認を徹底。みずほ銀とみずほコーポレート銀行は、約900万件の口座振替について、データ振り分けなどの事前処理をほぼ終え、30日朝までに両行にある預金口座からの引き落としは一部処理に着手した。
また、金融界と日銀も銀行間のオンラインシステムである「全銀システム」と「日銀ネット」の稼働時間を1時間延長。また、みずほの基幹システムとなった旧第一勧業銀行のシステムを設計した富士通も「連休中も含めて100人態勢でバックアップしており、コトがあれば全国的に対応する」。今回問題が起きれば、みずほの信用失墜は致命的なものとなるだけに、総力戦の様相となった。
月末とゴールデンウイークの谷間が重なり、30日には公共料金などの口座振替が約900万件、さらに企業の給与振込や決済代金の振り込みも約300万件に達する。
本来、うまくいって当たり前の決済処理で“綱渡り”の状態が続くみずほ。コンピューター・システムや組織体制の抜本的な見直しなど、ピークを乗り切っても解決すべき課題は残る。