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ジャスダック市場に上場している北部通信工業 <6909> が4月29日、東京地裁に会社更生法の適用を申請し、事実上倒産した。民間調査機関の帝国データバンクによると、負債総額はおよそ64億8600万円。同社はプリント配線基板メーカーで、破たんした関連会社の連帯保証債務が重荷となり、資金繰りに行き詰まった。前週末の株価は125円だった。上場企業の倒産は今年に入って、宝幸水産についで18社目。4月だけでも6社目となった。年間倒産件数の過去最高は97年と2001年の14社で、4月までのわずか4カ月間でこの記録を更新し続けている。ちなみに、4月の倒産6社は、「同一月内の件数としては過去最悪」(帝国データ)という。今年は大型倒産が少ないために意外感もあるが、淘汰は確実に進んでいる。
97年は山一証券、北海道拓殖銀行などの大型倒産が相次ぎ、昨年は銀行の不良債権処理のためにそごう、青木建などが市場からの撤退を促された。今年に入っての倒産も原則的に同様な展開だが、銀行の決算が通過した年度明けの4月に6社の倒産というのはある種”異常事態”といってもよさそう。市場では「銀行の融資態度が4月になっても厳しいままで、それが高水準の倒産につながっている」(銀行系証券)との指摘がある。銀行への特別検査により融資基準が厳格化されたためともいえそうだ。となると、今後も上場企業の倒産は続く公算が大きい。単純に4カ月で18社なら、年間では54社が破たんする計算だ。株式投資を行なう際には、業績不振企業を避けることがより重要といえ、財務内容のチェックも怠れない。