英国系大手格付け会社、フィッチ・レーティングスの金融アナリスト、ブレット・ヘムズリー氏は26日、インタビューに応じ、大規模なシステム障害を起こしたみずほフィナンシャルグループについて、システム統合に対する経営陣の認識の甘さを指摘するとともに、信用不安の拡大に懸念を表明した。
―システムトラブル発生から約1カ月になるが、これまでのみずほの対応をどう見ているか。
システム不備に対し、みずほの対応が遅れたことを懸念している。(システム不備の)解決法はまだ分かっていないのではないか。システム統合の難しさを把握できていなかったのが問題。見通しが甘かった。
―格付け(みずほ銀行、みずほホールディングスの長期格付け「A―(Aマイナス))見直しは。
今回の件で現在の格付けを引き下げる考えはない。ただ、レピュテーションリスク(風評による被害)に注目している。顧客や取引先から信用をなくし、預金口座を他行に移すなどの動きが長期化すれば、格付けに影響が出てくる可能性がある。