準大手ゼネコンの住友建設に対し、三井住友銀行などの取引銀行が、債務免除を中心とした600億円の金融支援を実施することで最終調整に入った。住友建設はこうした金融支援により債務を圧縮し、同じく準大手ゼネコンの三井建設、フジタとの経営統合に備える。フジタに対しても、三井住友銀やUFJ銀などが金融支援を検討している。
3社は2月に経営統合で合意したが、合わせて9000億円に迫る有利子負債を抱えており、統合を実現するには、巨額の負債圧縮が課題となっていた。
三井建設はすでに取引金融機関から1400億円の債務免除を受けている。住友建設とフジタも金融支援を受けることで、全体の債務が大きく圧縮されることになる。
一方、フジタは、6月の株主総会に三井・住友両社に合流する建設部門と、分離される不動産部門の会社分割に向けて、資産の売却など大詰めの作業に入っている。建設部門の有利子負債は、3000億円未満に圧縮する方向で、金融機関と調整している。