東証1部上場の水産会社、宝幸水産は25日、東京地裁に会社更生法の適用を申請した、と発表した。負債総額は287億円。
デフレによる価格競争の激化と、円安に伴う原材料価格の上昇が響き、2002年3月期に単体決算の当期損失と、連結決算の債務超過が確実となり、主力銀行の支援継続が得られなかった。
同社は1946年に水産会社として創業。70年代半ばに第1次石油危機や200カイリ問題の影響で業績が悪化。トロール事業からの撤退でも損失を出し、多額の借入金を抱えた。
昨年1月にリストラ計画を策定、好調な乳製品事業を核に収益力の改善を図る一方、希望退職の募集など経費削減も進めていた。