米下院歳入委員会は24日、ブッシュ大統領が先月発動した関税引き上げを柱とする外国製の鉄鋼製品に対する緊急輸入制限(セーフガード)について、緩和を求める決議案を反対多数で否決した。
決議案は輸入製品が陸揚げされる南部のニューオーリンズ地域を含むルイジアナ州選出のジェファーソン議員(民主党)が、厳しい鉄鋼輸入制限の悪影響で失業者が発生することなどを懸念し、提出していた。
上下両院では、関税引き上げによる関税増収分を、経営不振が続く米鉄鋼業にとって負担が大きい退職者年金などの経費として一部配分する法案なども提案されており、今秋の米中間選挙を控え米議会の保護主義傾向が一段と鮮明化している。