口座振り替えの障害で復旧作業を続けているみずほフィナンシャルグループは24日、今月1日から振り替え業務が正常化するまで、企業向けの振り替え手数料を原則として無料化する方針を固めた。障害の原因究明や金融庁による検査などが終了した後、無料化の時期や範囲の詳細を決定する。この結果、徴収できない手数料は10億円を超えるものと見られる。
口座振り替えの障害が発生したUFJ銀行も、障害のあった1月15日から2月8日までの間に実施された、企業向けの口座振り替え手数料を無料とし、合計約6億円分の手数料徴収をあきらめた。みずほの今回の方針決定は、UFJの対応も参考にした。
みずほ側は、遅れていた口座振り替え作業を急ピッチで進めているが、「東京電力や東京ガスなど多くの顧客に迷惑をかけた」として、顧客の損害を賠償する一環として、振り替え手数料無料化を決めた。今回のシステム障害で、みずほ側の実損が具体的に出てきたのは初めて。