植田日銀審議委員は、卸売物価の低下傾向は弱まりつつあるが、賃金が低下しておりサービス価格に影響を与える、とした上で、CPIがまだ下がり続ける可能性は否定できないと述べた。
群馬県金融経済懇談会で述べたもの。
物価動向について、植田委員は、「世界的な在庫調整の進捗、石油価格の反発、円安などを映じて、卸売物価の低下傾向は若干弱まりつつある。消費者物価は、こうした卸売物価の安定化傾向を受けつつも、賃金下落の影響がサービス価格にマイナスの影響を与え、CPIがまだ下がり続ける可能性は否定できない。今後の動きを注意深く見守るべき段階にある」と述べた。