○松原分科員
・・・アメリカのダボス会議のときに、フレッド・バーグステンさんという人が、日本は約半分の金融機関を閉鎖し、残った銀行に公的資金を注入すべきだ、こういうふうな話をしておりますが、こういう御発言に対してはどういうふうな御所見をお持ちか、お伺いいたします。
○柳澤国務大臣
ダボス会議におけるバーグステンさんの発言、私も新聞報道で知ったわけでございますけれども、その後、バーグステンさんてどんな人というようなことでほかの専門家の方にも聞いたら、あの方は、もともと経済が御専門ではなくて国際政治が御専門の方なんだけれども、最近は国際政治よりも経済に関心を寄せていらっしゃる方ですよというようなことでございました。それだけに、私も、少しバーグステンさんの御見解というのは粗っぽい御議論だなというようにお聞きいたしております。つまり、バンクホリデーが必要だとかというようなことでございますが。
他方、例えばニューヨーク連銀のマクドナー総裁がつい最近も現地の講演か何かでおっしゃられていますけれども、金融の話というのは、そういうマクロ的な大ざっぱな話ではなくて、やはり一社、一社の話、一機関、一機関の話だという前提でお話しになられたようですが、一つ一つ、日本の金融機関あるいは金融システムというのは改善の道を歩んでいるようだ、こういうお話もいただいておりますので、だからといって、鬼の首をとったように申し上げるつもりは毛頭なくて、これからも厳しい努力が必要だと思いますけれども、バーグステンさんの話だけが御意見ではない、あるいは我々の金融システムへの監察の結果ではない、我々はそのように受けとめているわけであります。
○松原分科員
この記事だと、そんな空気は小泉首相も感じていたというんですが、今、柳澤大臣が、バーグステンさんのこの議論は極めて粗っぽいということで、私は、それは批判をしているというふうに受けとめさせていただきたいと思うんですが、そういう認識は、総理大臣も同じ認識だというふうに思ってよろしいんですか。それは全く別だ、それは私の認識だ、こういうことでしょうか。
○柳澤国務大臣
私は総理と、バーグステンさんのコメントについて話し合った事実はございませんので、これは、私が今お尋ねを受けて、私が新聞報道に接してどう考えたか、感じたかをお話し申し上げたということでございます。