日銀が23日に発表した生活意識に関するアンケート調査で、現在の暮らし向きが1年前に比べ「苦しくなってきた」と回答した人が全体の過半数に達した。収入や支出が「減った」という回答も、調査を開始した1993年以来過去最高の割合となるなど、生活の悪化を実感する人が増えている。
同調査は日銀が93年から毎年(98年以降は年2回)実施しているもので、今回は3月に全国の20歳以上の男女4000人を対象に実施。78%にあたる3138人から回答を得た。現在の生活が「苦しくなってきた」が全体の50.7%と、昨年9月の前回調査に比べ5.1ポイント悪化。「ゆとりが出てきた」(5.5%)を大きく上回り、98年11月の調査以来3年半ぶりに50%を超えた。収入や支出についての質問でも、1年前に比べ「減った」がそれぞれ50%程度を占める一方、「増えた」とする回答は約5%にとどまった。