財務省が22日発表した2001年度の貿易統計(通関ベース、速報値)によると、情報技術(IT)関連の輸出が減ったことなどを受け、輸出額から輸入額を差し引いた貿易黒字額は前年度比25.9%減の7兆1132億円と3年連続で減少、30.1%減だった1996年度以来の大幅な下落率となった。
輸出額は6.6%減の48兆5880億円と2年ぶりに減少。輸入も2.3%減の41兆4748億円と3年ぶりに減少し、財務省は「世界的なIT不況を反映した」としている。
対米貿易黒字も5.1%減の7兆1478億円と5年ぶりに減少した。一方、生産拠点の移転が進んだことなどで中国からの機械機器輸入が24.0%増加するなど、対中貿易赤字は17.5%増の3兆2660億円と拡大した。
品目別では、半導体など電子部品の輸出が24.6%減、輸入も22.8%減でIT関連の貿易不振が目立った。また自動車の輸出が10.1%増となった半面、景気低迷による需要減などで原粗油の輸入は10.1%のマイナスだった。