【リオデジャネイロ20日共同】
アルゼンチンからの報道によると、同国のドゥアルデ大統領は20日、国営ラジオで「アルゼンチンは金融破たんの危機に陥っており、解決策を模索している」と語り、国民に理解を呼び掛けた。
同国では預金引き出しの殺到で銀行の流動性危機が起きている。大統領はこうした中、22日からの全銀行の営業停止措置などに対する忍耐を求めたとみられる。
大統領は「裁判所が預金凍結を違憲とする判決を無差別に下している」と述べ、預金引き出しが殺到しているのは裁判所の責任だと非難した。
一方、米国訪問中のレメス経済財政相は国際金融支援再開に向けて、国際通貨基金(IMF)や米財務省と協議を続けているが、州政府の財政赤字削減などをめぐって対立、交渉は暗礁に乗り上げている。
IMFは州政府にも、職員削減などで財政支出を大幅削減するよう求めているが、大統領は「財政支出より徴税不足の問題だ」として、州政府の赤字削減策の拡大を拒否している。