【ニューヨーク=中山淳史】米航空大手7社が19日までに発表した1―3月期決算は全社が前年同期比2ケタの減収、サウスウェスト航空を除く6社が大幅な最終赤字となった。企業業績の低迷や、昨年9月の米同時テロの後遺症で旅行客が減っているのが原因。赤字の6社は4―6月期も黒字転換が困難としている。
7社の最終損益は合計で20億ドル(約2600億円)を超す赤字。アメリカン航空の持ち株会社AMRの赤字の規模は過去最大。ユナイテッド航空の持ち株会社UALは過去2番目となった。
大手各社は同時テロ後に2割前後も便数を削減、人員も減らしてスリム化してきた。企業の出張が減少、ビジネスクラスより格安航空券を使いエコノミークラスで旅行するケースが増え、旅客収入が伸び悩み利益も確保が難しい。
米ビジネス旅行協会の調べによると、2001年の大手企業184社の出張支出は29億ドルと前年比16.5%減ったが、この傾向は今年1―3月期も続いた。