先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に出席するため米ワシントンを訪れていた塩川正十郎財務相は 19日午前、現地のホテルで記者団に対し、「日本経済に関する日本の報道機関の報道は自虐的だ。G7の席上では、日本の実情を正確に伝えたい」と述べた。
塩川財務相は「最近、日本経済についていろいろな報道が出ている。国際通貨基金(IMF)も日本に対して厳しい見方を表明している。(そうした見方は)一面ではあっているかもしれないが、日本の実体を把握していない。聞くところによると、『日本のマスコミがそう報道している』ということのようだ」と指摘。
そのうえで「G7の席上では、日本経済が夏以降、しっかりした足踏みになることを真剣に訴えていきたい。オニール米財務長官との会談でも、わたしの考えを伝えたい。また、グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長には、主要行に対する特別検査をどう活用していくか伝えたい」としている。
塩川財務相は現地時間の同日夕、オニール米財務長官と会談する予定。G7は午後7時から始まり、G7各国の蔵相、中央銀行総裁、それにG7以外の各国通貨監督当局者がワーキング・ディナーを行い、テロ資金対策などについて話し合う。翌20日午前8時に再開し、世界経済や各国情勢について討議する。G7声明は同日昼ごろ公表される予定。