先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)出席のため、訪米中の速水優日本銀行総裁は午後3時(日本時間20日午前4時)から45分間にわたり、米連邦準備制度理事会(FRB)本部で、グリーンスパンFRB議長と会談、日米経済情勢について意見を交換した。
速水総裁は最近の日本経済の動向や金融政策について説明。グリーンスパン議長は、量的金融緩和を遂行する日銀の政策に理解を示したとみられる。 グリーンスパン議長は17日、上下両院合同経済委員会の証言で、日本経済について、「非常に深刻なデフレに見舞われてきたが、安定化する最初の兆候が見られる」と、景気底打ち方向に入った日本経済の現状を評価する認識を示していた。
また、日銀に対し、これまで一段の金融緩和を要求して圧力を掛けてきた米財務省の高官も、G7開催を前に、「日本銀行は既にベースマネーを拡大する政策を積極的に進めている。まだ、デフレが終息するという目立った効果は見られないが、金融政策にはタイムラグがあるため、(その成果を)待っているところだ」と述べ、日銀の金融政策に理解を示した。