財務省は18日、23日に入札し来月発行する10年物国債から競争入札の比率を高めると同時に、発行額の一定割合を引き受けるシンジケート団に支払う手数料を下げると発表した。国債を購入する機関投資家らで構成する懇談会を今月末に新設し、投資家の意見を国債発行計画に反映させる方針も表明した。
5月債からシ団が買い取る比率を4月債の38%から25%に落とし、競争入札の比率を上げる。シ団は発行額の4割を引き受けていたが、4月債で12年ぶりに引受比率を下げたばかり。手数料は額面100円当たり0.63円から0.39円へ16年ぶりに下げる。シ団は証券会社や銀行など金融機関1400社弱で構成し、10年物国債の一定割合を引き受けている。財務省は国債市場の透明性向上や手数料負担の圧縮のため、2003年度中のシ団廃止を検討中。引受比率などの見直しはシ団廃止に備えた動きだ。