(回答先: 米議会が政府債務上限を拡大しなければ夏にも借入不能に=財務次官補[ワシントン17日ロイター] 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 18 日 07:51:38)
以前はこの4月にも上限に達すると報道されていたが、夏までは大丈夫のようだし、連邦議会も、連峰政府債務の上限を引き上げるだろう。
ロイターは、「借入不能に」と書いているが、それは即「デフォルト」につながるものである。
日本の小泉政権は30兆円しか国債を発行しないと言っているが、2002年度に発行する国債は105兆円である。30兆円は2002年度分の財政赤字を補うためのもので、75兆円はこれまで発行した国債の償還や利払いに当てるためのものである。
米国も同じ構造にあり、借入ができない=国債が発行できないということは、歳出ができないということだけではなく、利払いや償還期限が来た国債の償還ができない、すなわち、「デフォルト」に陥るということである。
(メディケアやメディアケイドなどのために積み立てている基金が1兆5千億ドルあり、ブッシュ政権はそれを取り崩していくとのことだから、すぐには「デフォルト」にならないと思う)
米国連邦議会も、戦争を遂行しているブッシュ大統領を支持しているので、政府債務上限を引き上げる法律を成立させだろうが、米国政府も、いつかはデフォルトを選択することになる。
6兆ドルの債務と言えば、5%の利率として、利息だけで毎年3千億ドル(39兆円)ずつ増えていくことになる。それを新しい国債で補っていけば3年ちょっとで、債務が1兆ドル増え、それも利息支払いの対象になる。(ちなみに、米国の今年の財政赤字予定は1,300億ドルである)だからこそ、第2期クリントン政権が財政を黒字にしても、政府債務は増大を続けたのである。
慰めにはならないが、日本の長期国債はここ5年ほど利率が1.5%程度だから、6兆ドルでも9百億ドルの利払いである。その差は、2,100億ドル(27兆3千億円)になる。
もちろん、実質金利はそれほど変わらないのだが、日本経済が穏やかなインフレに転換すれば、国債を“内需”にほぼ依存している日本は、外国に依存し「高金利政策」を採り続けてきたなかで「デフレ基調」にある米国より、国債問題を解決できる可能性が高いと言える。
=====================================================================================
※ 参考書き込み
『米国の「デフォルト宣言」→新世界通貨体制』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/237.html
『【大間違いの経済理論】 “超低金利政策”はデフレを悪化させる 《金利引き上げがインフレを誘発し「デフレ不況」から脱却するための一つ方法》』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/302.html