衆院財務金融委員会は18日、みずほフィナンシャルグループなど4大金融グループの首脳を、24日の委員会に参考人として招致する方針を固めた。不良債権処理を促進するため金融庁が実施した特別検査の結果や、公的資金再投入の是非などについて質疑する。国会が4大グループの首脳をそろって参考人招致するのは初めて。
招致されるのは、みずほホールディングスの前田晃伸社長▽三菱東京フィナンシャル・グループの三木繁光社長(東京三菱銀行頭取)▽三井住友銀行の西川善文頭取▽UFJ銀行の寺西正司頭取。柳沢伯夫金融担当相に対する質疑も行う。さらに、みずほグループのシステム障害を受け、各金融グループのコンピューターシステムの管理体制についても質疑する見通しだ。
金融庁が行った特別検査は、大手行を対象に株価など市場の評価が著しく低下した大口融資先に対する引き当てなどをチェック、12日に検査結果が公表された。その結果、02年3月期の4大グループの自己資本比率は健全基準を上回り、柳沢金融相は「現時点で公的資金の投入は不要」と主張しているが、市場では「抜本的な不良債権処理は先送りされた」との見方が根強い。このため、参考人招致では4大グループの不良債権処理策の妥当性や今後の処理の見通し、公的資金投入の必要性などがただされる見通しだ。 【瀬尾忠義】