全国銀行協会は17日、2001年度中に発生した全国の法人への銀行取引停止の処分件数が1万1790件となり、前年度を0.8%下回ったと発表した。処分件数の減少は2年ぶり。
景気低迷を背景に企業の倒産件数は増加傾向にある。一方で、停止処分件数が減少したことは、停止処分を受ける前に企業が法的整理を選択する例が増えていることを示しているようだ。
負債総額も2兆8146億円と6.5%減った。処分件数を業種別にみると小売りが前年比10.8%減、建設が3.2%減だった半面、製造業では11.5%増えた。原因別では売り上げ不振や高利金融の利用が目立った。
停止処分は原則、振り出した手形や小切手が半年のうちに2回不渡りとなった法人などが対象。2年間は銀行から融資を受けたり、手形などを振り出すことができなくなり、一般に経営破たんとみなされる。