(回答先: 日銀総裁「インフレ目標策、実現する自信がない」(日経マネー&マーケット) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 17 日 12:10:54)
日銀総裁として「インフレ目標策、実現する自信がない」という答弁は、「実現する気がない」という考えの別表現として受け止める。
>現在の物価下落については「デフレが続いているが、それほど下落は著しくない」と
>の考えを示した。
デフレであることそのものが大問題なのであり、「それほど下落は著しくない」と言っているようでは、日銀総裁としては危機感がなさすぎる。
「デフレが続いている」限り、不況も深化していくのである。
嫌みな言い方をすると、「いっそ大きな物価下落が起きた方がインフレに転換するので、不況が早期に終息する」というのが“経済論理”である。
>内外価格差でみると、国内物価は先進国の中でも依然高水準であることを指摘。
これはその通りである。
しかし、「デフレ不況」下でそのような“説明”をしても始まらない。
日本の高物価は、インフレに転換するなかで、長期的に調整していけばいいことである。
物価水準の国際比較は為替レートの影響を強く受けるもので、生活水準にそのまま直結するものではない。(一人当たりのGDPが高くそこそこ平準的に分配されていれば、物価水準が高くても生活水準も高いことになる)
速水日銀総裁の説明をまともに受け止めると、このままずるずる「デフレ不況」が進み、米国や中国の物価水準に近いレベルになるまで、「デフレ不況」が終わらないということになる。
>「需要を起こすことは(デフレ脱却に)必要だが、それだけで物価を上げるのは難
>しい」との認識を示した。
「需要を起こすこと」がどういうことを意味しているかわからないが、現在並みの“輸入規制”があれば、それだけで物価を上げることはできる。
しかし、物価を押し上げるだけの需要増大を財政出動に依拠すれば、制御不能のハイパーインフレになるだろう。(厖大な国債を抱えている銀行なども破綻することになる)
財政支出ではなく個人消費を拡大する政策を採らなければ、「デフレ不況」からまともには脱却できない。
※ 参考書き込み
『「インフレターゲット論」のトンデモ』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/148.html
『【大間違いの経済理論】 “超低金利政策”はデフレを悪化させる 《金利引き上げがインフレを誘発し「デフレ不況」から脱却するための一つ方法》』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/302.html
『ささやかながら少しはましな経済状況を』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/119.html