(回答先: 国債価格の下落、金融機関経営や実体経済に大きな影響与える可能性=日銀総裁[東京17日ロイター] 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 17 日 15:52:40)
>仮に国債価格が下落し、金利が急激に上昇することがあれば、金融機関経営や実体
>経済に大きな影響を与える可能性がある。国債相場の安定には、中長期的な財政構
>造改革に対する市場の信認を確保していくことが不可欠だ。
順序としては、金利上昇→国債価格下落のほうが理に叶っている。
金利が上昇することで、新規国債の引き受け利率が上昇し、既発国債の価格が下落するからである。
日銀の当座預金残高が27兆円にも達したように、銀行は、資金の運用先に窮している。
銀行は、米国証券市場・国内証券市場・長期日本国債にも疑念を抱き、資産をできるだけ短期日本国債に組み替えようとしている。
このような結果として、銀行は、長期国債を日銀に売って(預けて)得た日銀券を当座預金に“放置”しているのだ。
デフレから脱却してインフレ基調になれば、商業銀行も日銀も価値を維持するため、否応なく金利を上昇させることになる。(インフレ率未満で貸し付ければ、利子を受け取っても価値的にはマイナスである)
「デフレ不況」から脱却するためには、金利上昇→国債価格下落を甘受しなければならないのである。
それをどのように制御していくのかを示すのが、中央銀行総裁の役割でもある。
記事のような国会答弁をしているようでは、速水日銀総裁は、「デフレ不況」から脱却する気がないとしか思えない。
※ 金利上昇と国債価値問題についての参考書き込み
『Re: 2chの「★阿修羅♪ 国家破産について語ろう」』
http://www.asyura.com/sora/dispute1/msg/336.html
>総裁は、「日銀が長期国債を引き受けているということになれば、格付けが下がる。
>国債の引き受けには慎重だし、何とか需要を増やしていこうと、オペレーション等で
>国債価格の維持に努めている」と語った。
「何とか需要を増やしていこうと」というのは国債への需要のことで、そのために、銀行が保有している国債を買い取ったり預かったりして、じゃぶじゃぶと日銀券の供給を増やしている。
すなわち、日銀が「既発長期国債をベースに日銀券を銀行に貸し出す」→「銀行はその資金で短期&長期国債を引き受ける」というサイクルである。
「日銀が長期国債を引き受けている」ことにならないように、実質は、「日銀が長期国債を引き受けている」実態をごまかしているだけである。
このような“仕掛け”が巧くいくのは、銀行が貸出先や投資先に恵まれていない状況にある間だけである。長期国債よりも有利でそれなりに安全な運用先が増えていけば、長期国債に向けていた資金をそちらの方に向けるようになる。
こちらの発言内容からも、速水日銀総裁は、「デフレ不況」から脱却する気がないとしか思えない。
>財政のサステ−ナビリティーに市場が厳しい目を向けていることは承知している。
おいおい、日銀総裁が、国会答弁で国民のあいだでこなれていない英語を使うなよ。
“財政の持続性”や“財政の維持”でいいんじゃないの。